今できることを精一杯やろう
ウィルスは学問上生物には含まれない。生物と呼ばれるグループとは多くの点で異なっており,細菌に効く薬(抗生物質など)はほとんど役に立たない。
ウィルスはヒトなどの生物の細胞に入り込むまではただの物質の塊であり,何もしていない。
そこが厄介なところで,生物であるならば,その生物としての営みを邪魔するような薬を見つければそれが特効薬となる。
しかし,ウィルスは細胞の外にいるときは何もしていない。何もしていないためにたいていの薬は効かない。
すなわち,ウィルスに対抗するには細胞に入り込むときや増殖しようとするときの一瞬だけを狙って攻撃しなくてはならない。
生物には免疫と呼ばれるウィルスに対抗する術を持っている。しかし新型コロナのような初めて出会うため免疫がはたらく前に増殖して悪さをする敵には打ち負けてしまう。
地球の歴史の中で40億年という長い年月の中では,生物とウィルスの戦いは幾度となく繰り広げられていたはずです。人類の短い歴史の中でもこういった危機は何度か起こっていて,その苦難を乗り越えてきた結果として今の世の中がある。
そして,今回のコロナウィルスは難敵ではあるが,過去の人類が見えない敵と戦っていた時代と比べれば,科学技術の進歩した今は,対抗手段もあり,有利に進められている方です。最新の科学技術を駆使するとともに,みんなで協力しあえばこの困難も乗り切れるはずです。
平静な日常が必ず戻ってくることを信じて,受験生として今できることを精一杯やろう。