今こそ、心技体をととのえましょう
共通テストまであと5日になりました。
毎年この時期になると思いますが、残り100日を切ってから入試本番を迎えるまでの間が、普段よりも時間が随分と早く進んでいくように感じられます。
とにかく早い、早い。
スポーツの試合にたとえれば、試合終了まで残りあと数分・・・というところです。
人の心理を表す話として、水が半分入っているコップを見て「水が残り半分しか入っていない」と思うか「水がまだ半分も入っている」と思うか・・・というのがありますよね。
時間もその水と同じで、「試合終了まで残りあと数分」のあとに「・・・しかない」と思う人もいれば、「・・・もある」と思う人もいるでしょう。
これは、感覚的には前者の人の方が多いように思えますが、スポーツの試合ならばリードされている(負けている)側が「あと数分しかない」、リードしている(勝っている)側が「あと数分もある」と感じるはずなので、スポーツでは「・・・しかない」側と「・・・もある」側は同数存在する、といえます。
では、大学受験の場合はどうかというと、スポーツの試合とは違って勝者と敗者の数は1対1ではなく、難関大学であればあるほど「リードしている」といえる人の割合は少なくなるので、必然的に「あと数分しかない」と思う人の割合の方が多い、といえます。
そんな「残りあと数分しかない」という状況の中で焦っている人も少なくないと思いますが、そういう受験生に向けて送りたいアドバイスが2つあります。
まず1つ目。
毎年のことですが、たとえ直近の全国模試の判定が「E」であっても最後まで諦めずに頑張り続けた受験生には、私たち予備校講師でも予想し得ないような大逆転の合格劇が訪れます。逆に、たとえ直近の全国模試の判定が「A」でも不合格になる受験生もいます。ポイントは、最後まで気持ちを切らさずにゴールを目指して頑張り切ったかどうか、です。なので、最後の最後に試験終了の合図が下されるまでは、時間はある、できることはある、まだ自分は伸びる、必ず結果を出せる、と信じて戦うことです。まずは「心」をしっかりと保ちましょう。
2つ目。
とはいえ、これまでのように時間が豊富にあるわけではないのも事実なので、残り少ない時間の中で一番点数を伸ばすことに繋がることは何か、を冷静に考えましょう。いわゆる「時間対効果」です。得意教科はもはや伸びしろが少ないので必要最低限に抑えて、苦手教科の、しかも、やって効果が出せると期待の持てるもの、その中でも共通テストでの配点(得失点の影響)が大きいものを優先すべきです。そうではないものは極力抑えめにしましょう。スポーツの試合でたとえるならば、少ない残り時間の中でどうすれば一番点が取れるかをよく考え、そのプレーに全力を傾ける、ということです。自分の得意技が得点を一番大きく狙えるプレーでないのであれば、今はその得意技を封印するのも得策です。とにかく「時間対効果」を意識しながら、極限までその持てる「技」を磨くことに集中しましょう。
以上2つのアドバイスを送ります。
あ、もう1つ大事なアドバイスを忘れていました。
体調も万全の状態にして本番に臨んでください。受験もスポーツと同様、「心」「技」「体」の3つが揃ってこそ自分本来の力を発揮できると思います。休憩や睡眠も適度にとって、「体」もまた最高の状態を目指してください。
では、皆頑張りましょう!